COLUMN コラム
湿度をコントロールし、快適に暮らす
「自然素材の家」
[ Category: 素材の話 ]
呼吸する素材は育つ素材
呼吸する素材は、天然の素材が基本となります。天然の素材は時間と共に味わいや愛着が湧いてきます。
本革のバッグ、無垢の木のテーブルや家具、ビンテージのジーンズなどは使い込めば使い込むほど味が出て、
風格が漂いその価値が増していき、
まるで時間と共に育っているようです。
長く住み続ける家なのだから、わたしたち住み手と共に育つ家がいいですよね
1、フローリングのこだわり
床は無垢のフローリングが良いと考えています。
無垢Storyでは、仕上げに使う塗料は木の呼吸を妨げない自然健康塗料「リボス」を使っています。
化学塗料は木の上に塗膜を形成し木を保護しますが、塗膜を張った木はサランラップで包み込んだ状態と同じで、
調湿性は失われ呼吸することができません。
リボスは主成分の亜麻仁油が深く木の中に浸透し忌諱を内側から保護するので塗膜を張ることは無く木の呼吸を妨ぎません。
これにより無垢のフローリングが呼吸をし、余分な室内の湿気を吸ったり吐いたりして湿度を調整してくれます。
普段のお手入れは固く絞った雑巾で拭くだけ。冬場は軽く絞った雑巾で無垢のフローリングに水分を吸わせます。
そうすることで無垢のフローリングが吸った水分をゆっくりと吐き出すので、
自然の加湿器になり、梅雨の時期は室内の湿気を吸ってくれ、また素足で歩くと足の裏の湿気を吸ってくれるので、
サラサラしてとても気持ちが良いのです。
合板で出来たフローリングは見た目は良いのですが呼吸をしないので、
素足で歩くと足の裏がベタベタして気持ちが悪いのが欠点です。
無垢のフローリングには様々な材種があります。リビング、ダイニングは使用頻度が高く耐久性が要求されるので、
広葉樹のカエデやさくら、ナラなど硬い樹種のフローリングをお勧めしています。
杉やヒノキ、パインなどの針葉樹は温かみがあるので、子供室や寝室に良いと思います。
木にはそれぞれ特徴があり、同じ木でも人間と同じで一本一本見た目や癖が違います。
人それぞれ好みが違うのでどれが良いとは一概には言えませんが、実際に手にとってみて、
木の硬さや木の持つ温度などを確かめて選定して頂きたいと思います。
新しい木の色は白く木目が美しいのですが、時間が経って日に焼けほんのりと黄味がかった色になってくると愛着が沸き、
白い色の頃よりなんとなく落ち着きます。
人間にとって落ち着く色とは自分の肌の色だと言われています。
日焼けした木の家は日本人の肌の色に良く似ているように思います。
2、内装材のこだわり ~漆喰~
漆喰は石灰を高温で焼いて冷やした消石灰に「つのまた」という海藻を干して細かく砕いたスサを混ぜ合わせたもので、
それに水を入れ練って壁に塗ります。
漆喰は世界中で古くから利用されている建築材料で天然素材です。
漆喰は調湿効果が優れており、お部屋の余分な水分を吸い取ってくれるため梅雨時期も空気がカラッと爽やかです。
漆喰の最大の特製は強アルカリ性であることにあります。強アルカリ性であるためカビや雑菌の繁殖を抑えて、
においを分解する効果もあります。
また手垢などの汚れに強く油汚れなどの有機性の汚れを分解するので手入れがラクなこともあります。
漆喰の原料の消石灰は空気中のCO2と結合し100年かけてもとの石灰石に戻っていくことから、
メンテナンス性に優れた塗り壁材であり、CO2削減効果もある環境に優しい建材です。
また漆喰は光を反射する特製があることから室内を明るくし、外壁に使用することで太陽の光を跳ね返す遮熱効果もあります。
材料費と施工費が高くなることから、あまり採用されないことが多い素材ではありますが、
30年スパンで考えれば通常必要になるメンテナンス費用と漆喰にする割増金額はほぼ同じか若干安くなるので、
予算に応じてぜひ採用したい素材です。
3、内装材のこだわり
~紙クロス「オガファーザー」~
紙クロスにはドイツ製「オガファーザー」のような再生紙を利用したエコロジーなものが良いと考えます。
オガファーザーには、木を細かく砕いたウッドチップが混ぜてあり、自然な風合いがでています。
更にこの上に「自然健康塗料リボス」の石膏系水生塗料を塗り自分の好きなカラーを楽しむこともできます。
日曜大工が好きな人なら5年後10年後にメンテナンスの塗り替えも自分で行うことができます。
「オガファーザー」は木と紙でできた有害物質をまったく含んでいないエコロジー建材です。
まとめ
このように、自然素材は呼吸をしているので湿気大国日本には適した素材です。
そして耐久性にも優れており、住み続けるにしたがって味わいを増していくので家族と共に成長する愛着のある家になり、
長く大切に住み続けて頂けると嬉しく思います。
自然素材の家がどのようなものか、展示場や完成見学会にご参加して頂き、五感で感じて頂けたらと思います。
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