こんにちは。各務原展示場の林です。
◆長期金利の動向はどう調べる?◆
実行時の住宅ローンの金利で総返済額が大きく変動するために得したり損したりすることをご説明させていただいて
おりますので、やはり金利の動向は気になるものです。
一般的にフラット35や10年以上の固定金利のローンの指標になるものは日本の国債利回りですので、分かりやすい
日本相互証券さんのサイトデータを参考に見てみましょう。
直近数日のデータと長期データが確認できます。※11月14日現在のデータです
▲直近20営業日データ
▲過去1年のデータ
以上のグラフより、今年は7月まで下げて8月から急に上げ始めていますね。
次に新発10年国債利回り過去10年データとフラット35の金利推移の比較です。
完全に連動するものではありませんが、指標としてほぼ新発10年利回りと同じような動きになっております。
この比較を見ても理解できるように10年利回りを追っていけば翌月の金利がどうなるかは予測がつきますね。
◆今後の長期金利の動向はどうなるか?◆
(C)investing.com JP-10yearbond yield
9月の日銀政策決定会合で日銀はイールドカーブのスティープ化を発表しました。
2013年4月からスタートした日銀の大規模な金融緩和は、イールドカーブ全体の押し下げを目指し、短期金利だけ
ではなく中長期の金利も引き下げることで、景気を刺激する事を目標の一つにしてきました。
さらに2016年2月からはマイナス金利政策を導入し、量・質・金利の3本柱で異次元緩和を実施してきました。
その結果、日銀は発行済み日本国債の約3分の1を保有し、日本国債はイールドカーブのフラット化が進んでいました。
そのため、フラット化したイールドカーブに差をつけるためにさらに長期金利も上昇しました。
investing.comのテクニカル分析で日本10年債の動きを分析すると、週足で2013年4月と2015年1月の安値に
サポートラインを描画すると今年1月の日銀政策決定会合マイナス金利導入後に見事にサポートラインを割り込んで
いるのが分かります。
7月を境に金利が反転してきました。現在あと少しでこのサポートラインだった部分がレジスタンスラインになって
くるため、ここを越えてくるかが一つの節目になってくるのではと考えております。
可能性としては、非常に反発の可能性が高いと思います。
また、現在アメリカがトランプリスクからトランプノミクスに方向転換して長期金利が上げているため、
1月の就任演説までは様子見ですが、今後の動向も要注意ですね。
2016年11月17日に日銀が長期金利の指し値オペレーションをおこなってきました。
これによって応札はありませんでしたが、長期金利はわずかに下落してきました。
はたしてこのままコントロールをし続けられるのかは疑問ですが・・・
これから借りる方にとってみれば日銀が長期金利の上昇をおさえつけてくれるのは心強いです。
ちょっと難しくなってしまいましたが、ご参考にして頂ければ幸いです。
それではまた・・・