こんにちは、設計の後藤です。
今回は、2025年の法改正で木造2階建て住宅の大きく変わる設計業務について少し触れたいと思います。
2005年、構造計算書の偽装が発覚し社会的な問題となり、その後確認申請の厳格化が行われ、その影響で確認申請許可がなかなか下りなくなってしまい住宅の着工件数が大幅に減ってしまったようです。そういった建設業界の事情を踏まえ木造2階建て住宅等の法改正が見送られていたようなのです。2025年に省エネ基準の適合義務化と合わせて構造等の安全性に関する審査が義務化されることとなりました。
対象規模は、下図(国土交通省HPによる)です。
簡単に言えば、平屋かつ延べ面積200㎡以下の建築物以外は、審査対象 となります。省エネ基準の審査対象の規模も同じです。
この法改正により、住宅会社や工務店・設計事務所の設計業務負担がとても大きくなると予想されます。今までは、構造等の審査が特例により省略されて関係する図面・書類の添付等も省略されていましたので、審査期間が短縮化されていました。
ところで、特例により審査が省略されているからといって、構造の安全性を考慮しないわけではなく、今まででも建築基準法等で定められている仕様規定に沿ってしっかりと検討しています。
予想される負担
・省エネ関係図書の作成 等
・構造関係図書の作成 等
・今までの建物規模の特例がなくなり審査の拡大による図面、資料の作成
大きくは、この3点ですが、関連する作業、準備が数多く出てきます。当然ですが、確認申請業務の時間が2倍・3倍以上になってきますし、審査期間も2倍・3倍以上かかり、最終的に着工時期が数か月遅くなってしまう事態になることが想定されます。更に、これだけ手間が増えるとコストアップの負担が大きくなってしまいます。考えれば、考えるほどネガティブなことばかりがでてきてしまいます。業界でもいろいろ心配をあおる情報が出回っています。毎年影響の有無はありますが、法改正はあるのでそこまで心配することもないかもしれません。しかしながら対応できる体制の準備は必要です。今後、設計者としての心構え・準備として、法改正の具体的事項が順次発表されていくと思われるので設計一同、常に注視をしながら理解に努め、改正についての対策や効率性の高い業務の確立を目指して努力をしていきたいと思います。
国土交通省リーフレット
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