こんにちは、本社工場の向野です。
徐々に気温も高くなり、朝夕でも半そで過ごせるようになってきました。
日中は暑い日もあるので熱中症にも気を付けていきたいです。
先日、8月に行われる下呂温泉龍神火まつりの中でつかわれる椀神輿の準備作業に参加してきました。
椀神輿は、謂れにある龍神が貸したお椀になぞらえた神輿です。
その年が厄年の男衆が担ぐので、今年厄年の自分も参加となりました。
今日は倉庫から出して部品交換や修繕をするための作業場に移動させたところまででしたが、
祭り当日にむけ、いろんな準備がはじまるのでしっかりと参加していきたいと思います。
今回は木材乾燥の人工乾燥機のお話です。
木材の乾燥において天然乾燥の方が材料に与えるストレスが少ないということは、以前も紹介しました。
しかし天然乾燥は木材全体を理想である含水率(木材に含まれる水分の目安)まで乾かすには
1年以上かかるときもあり、スペースや管理する時間がかかります。
また、桟積みされた材料の1山の中でも、日光や風の当たり具合、地面側からの輻射熱などによって
乾燥具合に差が出て、ときには日焼けやひび割れなどの劣化が起きる材料もでてきます。
当工場では天然乾燥後、材料使用前の乾燥の仕上げとして人工乾燥を併用します。
人工乾燥の利点は、積まれた材料の乾燥ムラを少なくすることができること、木質、木目により
乾燥があまい部分の含水率を下げることができることです。
当工場が使用している乾燥機は蒸気式乾燥機です。
乾燥室内ファン
ヒーター
乾燥室内ファンで空気循環させ、ボイラーによって、ヒーターと蒸気スプレーを使い、乾燥室内の温度、
湿度をあげ、ダンパーで空気を排出してコントロールします。
工程としては
1、蒸気とヒーターで室内と湿度と温度を上げる。
2、湿度を維持したまま、蒸気で木材全体の温度が室温と同じになるまで温める
3、温度を徐々に上げながら、湿度を下げていくことで、木材の水分を蒸発させる。
4、蒸気、ヒーターを止め、材料の温度を下げる。
の4つを1週間かけて行います。
その後材料は乾燥室から出し、外の湿気にならしてから使用します。
乾燥終了後は木材使用の理想とされる12?15%より乾いているため、外気に戻し吸湿したときに
変形が起こるときがあるためです。
以上の作業を経て乾燥された木材は家具・建具などの加工へと使われます。
いかがでしたでしょうか。
人工乾燥機や乾燥工程は本社工場で実際にご見学いただけます。
ぜひお近くの展示場にてご相談ください。