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漆喰のちょっと深いお話

[ Category: 家づくり ]

こんにちは、設計の足立です。

今回は漆喰についてのお話です。
これまでも何度かこのスタッフブログで話題にはなりましたが
今回は少し内容を掘り下げてお話したいと思います。

 

まず最初に、漆喰の歴史はご存知ですか?

 
漆喰は、皆様ご存知のとおり、石灰石を主原料とする塗り壁で
その歴史は、5000年を遡ります。
超有名どころとしてはエジプトのピラミッドやローマの都
万里の長城などもその一種です。
人類の歴史と共に歩んできた歴史ある建材なんですね。
 
日本の漆喰は、古くから全国各地で石灰や貝灰の製造が行われ
高松塚古墳壁画をはじめとする様々な文化財に使われています。
その後、室町時代から江戸時代頃には
海藻糊を入れる独自の工法が確立し、城郭や社寺仏閣
土蔵などに広く使われるようになりました。
 
次に、漆喰の原料ですが
現在、無垢ストーリーで使用している漆喰の原料として
 ・塩焼き消石灰
 ・海藻糊
 ・麻繊維(すさ)や紙繊維(すさ) を使用した漆喰を使用しています。
 
通常の漆喰では、麻繊維や紙繊維を使用していますが
当社で使用している漆喰は紙すさの元祖である
和紙の繊維をすさとして使用しています。
そうすることで、より純白できめが細かく
美しい艶を持つことができるのです。
 
131206-2.JPG
 
最後に室内と室外の漆喰の違いについてです。
室内と室外では環境が大きく違うのですが
実は、若干の副資材の違いはあるものの、基本は同じ材料を使用しています。
これは漆喰の性質に理由があります。
 
理由1
 漆喰自体が化学物質を含有しない天然素材であることです。
 自然素材ですから室内でもシックハウスの心配が無く
 安全にお使いいただけます。
 
理由2
 漆喰が持つ調湿性です。
 日本の風土は高温多湿。
 室内の湿度を調整してくれるので、快適に過ごすことができます。
 土蔵などに漆喰が使用されているのは
 中の書物などの保存に優れるという理由があるからなんです。
 昔から調湿性が証明されているのですね。
 
理由3
 漆喰は防火性に優れています。
 漆喰は燃えない性質がある為、延焼防止にもなりますし
 室内での火災があった場合でも有毒ガスが発生しないので
 万が一の時でも安心です。
 但し、外部で使用する場合では大きく違う所があります。
 
 それがコレ↓
 131206-3.jpg
 外部の漆喰材には天然植物油を混ぜ合わせています。
 この油を混入することにより、撥水性・防汚性が向上するので
 汚れやすい外部でも汚れにくくなります。
 
昔から漆喰は日本建築には欠かせない材料ですが
近年ではコストの面もあり使用頻度が少なくなっているという傾向があります。
確かにコストは高いですが、漆喰を使う事での利点はとても大きく
一生に一度の家づくりにおいて選択する価値はとても大きいと思います。
 
これから家づくりを考えられる方は、ぜひお考えください。
 
岐阜事業所・足立(設計)

 

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